2022年12月にJSET研究会で発表した.
https://doi.org/10.15077/jsetstudy.2022.4_82
一人一台端末をうまく授業で使うには、いくつも関門がある.
講演で呼ばれてもその一部しか話すことができない.
そして、今年は辛い事も多かった.どう考えても良き実践になりそうにないICT環境が整備されている自治体での助言だ.ただ環境には自信があるみたいで、自治体担当者の動きは鈍い(GIGAの標準環境よりもお金をかけていることが大抵なので、もちろんそうなるのは必然なのだけど).結果、大変な思いをするのは、一人一台端末を信じて、実践をする先生方だし、そういった不十分な授業を受ける子供たちだ.
一方で研究にもいろいろとある.
1)一人一台端末を授業で活用するポイントは何か、2)1)を前提に、どのように活用したら本質的に意味のある実践になるか、といった研究が混在している.当然、1)の人たちは2)はまだ先のことだと思っているし、1)もまだ不十分だと思っているから、活用の初期段階の研究が披露される.1週目研究、2週目研究とか呼んでいるけども、この区別もついていないので、これをハッキリさせたいとも思っていた.
実は、村上や当麻の発表も難解すぎて通じないようで、質疑も低調である.本報告を突破した上での実践を報告していると前提を整える必要もあると感じた.それは私の役目だろうと思った(本番では村上発表に質疑が行ったので成功?).
などなどから、一人一台端末をうまく活用するための条件を、なるべく網羅的に書くことを試みた.全然、研究発表ではなく、「随筆」的で恥ずかしいのだけども、今の状態をまとめおくことに意味があると思った.
ついでに生まれた図7は、講演や初期理解にはぴったりなネタだけども、研究者的には恥ずかしい.でも、私の趣味は「普及」なので、それはそれでいいと割り切って書いてみた.
以下に図を抜き出してみる.本文はリンクをどうぞ.
高橋 純, 1人1台端末を活用した高次な資質・能力の育成のための授業に関する検討, 日本教育工学会研究報告集, 2022, 2022 巻, 4 号, p. 82-89, 公開日 2022/11/28,
https://doi.org/10.15077/jsetstudy.2022.4_82