Teacher Training School, Rauma訪問(3/7)

DSCF8549S1110044ラウマにある​Teacher Training Schoolを訪問した.この学校は,トゥルク大学の附属学校に相当して,教員養成段階での実習校を兼ねている(ただし,教員研修は行っていないとのこと.一般に,フィンランドでは教員研修はほとんど行われておらず,この地では年に3日程度であり,カリキュラム等があって体系的に行われるといったことはないとのこと.しかし,3年前に,カーリナを訪問した際には教員研修センターがあったようにも思う). 1年生から9年生までの360人の児童生徒が学んでいる.イマージョン教育など,様々な特色をもった学校であった.

S1110009S111000697年に校舎が建築されたらしいが,大変に美しい学校であった.また,当時は視聴覚設備が大変に充実していたようであったが,各教室等に設置されていたブラウン管テレビの撤去,プロジェクタ等の撤去が進んでいた.その代わり,各教室にiPadや液晶ディスプレイタイプの70インチ電子黒板等が導入されて始めていた.

S1110079S1110075S1110064この日は,初めての試みとのことで,いわゆる日本の総合的な学習の時間のような趣旨の学習を行っていた.具体的には,縦割りで25名のグループをつくり,このグループを1つの国と見立てて,その文化,ルール,環境,国旗などを決めていく活動を行っていた.複雑な利害関係が絡むEUの国々を模しているようであった.この際に,iPadが使われていた.具体的は,検索する,画像を閲覧する,お絵描きをするといった使い方が主であった.道具的な活用法といえるだろう.また,校外活動時の位置情報の把握や動画のアップロードのためにも活用されていた.こういった教科横断的な学習が,これまで行われていなかったことや,こういったカリキュラムが教師らによって独自に作られていることなどが,今回の訪問での新しい発見であった.

他に,校長先生から,大学入試(資格認定試験?)においてのコンピュータ利用は2017年からと聞いた.3年前の話では,既に今頃にはスタートしているようにも思えたが,この話題は今後も追いかける必要があるだろう.