EduTech Showへ

オリンピアで開かれたEduTech Showという展示会に参加.第1回だけに規模は小さく,参加者も少ないが,皆さんが丁寧に対応してくれるので,たくさんの事を聞くことが出来た.STEMのための様々な商品も多かった.

電子黒板の液晶TV型の低価格ぶりを改めて確認.65インチで1800ポンドなんて値段が付いていた.そして,アンドロイド端末が内蔵されていたりするようで,それだけで結構なことができる.タッチの精度も高く,入力切替なども速い.でも,書き込んでみるとほんのちょっとだけ,反応が遅いけども,これなら全てが液晶型に変わってしまうかも知れない.

あと,気になったのは,学校と保護者をつなぐためのコミュニケーションシステムの展示.いくつかの会社が展示していて,学校だより的なものから,1対1での連絡ツールまで,或いは学校での出席率みたいなものまでシームレスに表示・提供しているシステムの案内があった.

セミナーでは,情報モラル系の内容が多いことも気になった.学校全体の取り組みでとか,どの時間で指導すべきかなど,我が国と似たような課題が見られていた.

Havering教委とArdleigh Green Infant and Junior School訪問

 久しぶりにDaveの職場を訪問.たくさんの資料をいただく.大きめの話は少なくて,教員研修とか,カリキュラムとか,安価で効果的なICT機器の入手ルートの構築など,手間のかかることをたくさん積み重ねている様子であった.特に,教員研修の種類など充実ぶりは圧巻だった.

 IMG_7916その後,Y2までのInfantと,その後のY6までのJuniorのそれぞれが隣り合っている小学校を訪問.PCの台数も多く,電子黒板も実物投影機も使いやすい状態で置いてあるところが,やっぱりHaveringなんだと思った.

 Infantでは,子供は280名,iPadが80台,各クラスにデスクトップPCが3台ずつ,コンピュータ室に15台と,かなり充実していた.そして,電子黒板はここでも液晶TV型.なぜプロジェクタをやめたのかは,導入コストや維持費,保証期間など,同じ理由を挙げていた.低学年だけに,実物投影機をたくさん使う.そして,コンピューティングでは,1/3がプログラミングに当てられており,Y1ではComputational thinking,Y2では簡単なプログラミングにIMG_7931挑戦する.評価基準も細かく定められていた.

 Juniorも同様に数多くのPCがある.Y5以上ではChromebookによる真の1人1台が実現していた.Y5及びY6では,スクラッチで算数的なプログラミングにと取り組んでいた.Google Classroomで課題の管理がされていたりもしていた.ここでもいずれの学年もコンピューティングの1/3程度がプログラミング学習に当てられている.日本でいうつくば市のようなHaveringは,積み重ねが効いていて,さすが子供が上手にPCを使いこなす.ただ,もっともっと鍛えられるのではないかとも思った.このあたりは緩く,でも違うところに力点が置かれているのが英国的なのか.

Sacred Heart Catholic Primary School訪問

普通教室のプロジェクタ型の電子黒板は外され,液晶TV型の電子黒板に置き換わっていた.プロジェクタはランプの交換などで維持費がかかること,TV型電子黒板の価格が下がってきており,保証期間も長いことからどんどんと置き換わっているとのこと.TV型電子黒板は65インチで2000ポンドほど.為替レート的にみたら30万円ほどだけども,物価の実感としては1ポンドが100円くらいなので,20万円という感覚か.実際に教室の様子を見てみると,タッチ操作が当たり前のように行われている.やはりタッチの精度が上がれば使うのだろう.これまでのプロジェクタ型と比較して,実際に電子黒板として使われる頻度は高い.

IMG_7886IMG_7887児童用PCについては,台数が圧倒的に足りないとのこと.児童が約400人に,PC室に20台(主にMacだけど,windowsとして使うケースが多いといっていた),普通教室用のChromebookが30台,iPadが30台.常に普通教室用のPCは貸出状態であるとのことであった.

コンピューティング専科の先生によるY5の授業を参観.迷路のゲームを作るプログラミングの授業.授業は,1)目標の確認,2)教員による操作等の説明,3)各自で活動,4)教師が机間指導,5)まとめと行った基本的な流れで進んだ.子供は基本的なPCの操作スキルはあるようであるが,それでも結構プログラミングに苦労していた.

その後,Y6の授業も参観.ロールプレイング的なゲームづくりで,ループや分岐がたくさんあるプログラムを作る.したがって,先生がお手本のプログラムを電子黒板に提示しており,これをマネながら作る子供たちが大半であった.それでも,この意味がわかれば相当なものだ.Y6はこれまでに習ったあらゆる事を使ってプログラムすることが目標であった.

コンピューティングのカリキュラムの中で,プログラミングはだいたい1/3程度.いずれの学年も年度の最初にある.こういった流れが基本なのかな…

St. Peter’s Primary School訪問

石塚先生の御紹介で,Alina先生の学校に訪問できた.コンピューティング教科のてこ入れのために,IMG_7843本校にスカウトされたとのこと.まだ始まったばかりの取組で様々な御苦労がみられた.はるかに進んだ学校を視察するのもいいが,こういう最初の段階をみられたことは,大変に参考になると思った.特に普及研究の私には.

新たに作成された年間36時間のコンピューティングのカリキュラムは,1/3がプログラミング,新年度の最初に情報モラル,いずれの子供も未熟,といったことに配慮していた.ただ,キーボード入力やファイル操作といった基本的な操作の習得は明記されていない.また,コンピュータの台数も不足しており,2名に1台程度となっている.

IMG_7847Y6のコンピューティングの授業を参観.WALTの確認などいつものように授業が始まった.アルゴリズムとプログラムの関係に関する授業.Alina先生は,日本風のパターンプラクティスで,繰り返しも多く,用語や定義もしっかりと教えていく.学習規律のポイントも細かい.これは珍しい教え方だと思った.その後,2人に1台で,Code.orgにアクセスして,次々と課題をこなしていく.

カリキュラムをしっかりと作ること,しっかりと教え,何度も演習させること等々,基本の大切さを学んだ.